2025.12.3 第1回「Visional City Design Competition」

2025年12月19日

本記事では、オフラインイベント等の様子をご紹介していきます!

今回は、COZUCHIが協賛した建築デザインコンペ「Visional City Design Competition」(株式会社TRIAD主催)の様子をお届け!

Visional City Design Competitionとは

再開発が進む一方で、都市の「影」の部分
つまり見過ごされがちな課題や問題は、
本当に解消されるだろうか。

Visional City Design Competitionは、この問いに応えるべく、建築やビジネスモデル、アート、地域デザインなど多様な視点で、都市における課題の解決と新たな可能性を探ることを目的とした建築デザインコンペです。

第1回テーマ「Exit of DYSTOPIA(ディストピアの出口)」

ユートピアは 本当に存在するのか? それは創造の中での空想に過ぎなかったのではないか?
人の営みは光と影を創り出す。
その影の部分に人は 視線を落とすことなく、 蓋をしてしまっている。
それが現在の都市かもしれない。
その”都市の影”の出口を探す デザインを募集したいと思う。

コンペについて(武藤メッセージ)



この度、COZUCHIは「Visional City Design Competition(VCDC)」に協賛し、私、武藤は、審査員として参加させていただきました。

協賛の背景には、VCDCが根幹に持つ都市への問い、すなわち「再開発が進む一方で、都市の『影』の部分、つまり見過ごされがちな課題や問題は、本当に解消されるだろうか」という問題意識に、深く共感したことがあります。

都市を構成する不動産のほとんどは個人や民間の所有物であり、個人の私有財産が尊重される日本では、開発における合意形成の難しさから、老朽化や権利関係の複雑化など、課題が解決されずにスタック(停滞)している資産が少なくありません。これは、私が常日頃から都市に対して感じている「影」の部分です。

私は、こうした課題を解決するためには、単に経済合理性だけでなく、デザインや美意識的な領域、すなわち広義としての「建築的行為」の視点が不可欠だと考えています。「良い建築物を作る」という美意識を持って街づくりに取り組む人が増えることで、資産価値にもつながる「より良い街」が生まれると信じています。

VCDCは、「建築やビジネスモデル、アート、地域デザインなど多様な視点で、都市における課題の解決と新たな可能性を探る」ことを目的としています。

第1回目の開催にも関わらず、従来の枠にとらわれない、デザインと経済の領域を横断した斬新かつ実現性のあるアイデアが多数集まり、都市の未来に対する多様な視点と可能性を提示する場となりました。
COZUCHIは、不動産投資クラウドファンディングという手法を通じて、これまで資金調達が難しかった「影」の不動産に光を当て、新たな価値を創造することを目指しています。VCDCが示す「都市における課題の解決と新たな可能性」は、まさに私たちの事業哲学と軌を一にするものです。この協賛を通じて、停滞した都市の課題を突破する未来志向の提案を後押しし、より良い都市の未来を共に描いていきたいと考えています。

最終審査会の様子

12月3日(水)に開催された審査会では、ファイナリスト12組によるプレゼンテーションおよび藤本 壮介氏・谷尻 誠氏・中村 寛氏・林 亜季氏・齊藤 精一氏・富田 奈利次氏・武藤弥との質疑応答を経て、各賞が選出されました。



最優秀賞には、谷 卓思氏・塚村 遼也氏による作品「愛と世界とラブホテル」が選ばれました。

本コンペは初開催にもかかわらず、国内外から約1,000件を超えるエントリーが集まり、高い注目を集めるコンペティションとなりました。

第1回「Visional City Design Competition」各賞受賞作品

最優秀賞

「愛と世界とラブホテル」
制作者:谷 卓思・塚村 遼也

優秀賞

「Project: EARTH LINEs」
制作者:西村 蒼・中西 亮介・伊達 善行・平林 航一・砂川 良太

優秀賞

「死とは何か」
制作者:上高原 将礼

COZUCHI賞

「箱、咲く。-日本橋箱崎町 首都高高架下 T-CAT舞台化計画-」
制作者:松永 彩歌

COMMOSUS賞

「流転する砂」
制作者:道家 浩平・石黒 翔也・鹿毛 瑛文

TRIAD賞

「街区を縫う-ガレージを縫い代とした新しい都市の見方-」
制作者:中川 諄也・本間 陸斗・佐藤 唯花

今後の展開

今後は、第2回「Visional City Design Competition」の開催を予定しております。第1回では都心6区に焦点を当てた結果、多様な視点が寄せられ、それが全国にも共通する課題であることが明らかになりました。

第2回では対象地域を広げ、各地域に潜む“影”と向き合い、その価値を再解釈し、新たな光を与える提案を募集する予定です。


ファイナリスト12組と、豪華審査員の面々✨️