株式投資とは?メリット・デメリットや始め方、リスク対策について解説

2024年01月25日

金融庁から発表された老後資金2,000万円問題を発端に、近年の物価の高騰などで「お金を増やさなければいけない」と考える方も多いのではないでしょうか。そこで注目を集めている株式投資ですが、「難しそう」「損をしてしまいそうで怖い」と初心者が手を出しづらく感じていることも事実です。

この記事では、株式投資の基本的な仕組みや、具体的な始め方、メリット・デメリット、リスク対策について解説します。株式投資に興味がある方や投資初心者の方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも株式投資とは?

株式投資とは、企業が発行する「株式」を購入し、購入した株式の売却や投資先企業からの配当金などにより利益を得る投資方法です。

企業(株式会社)は、株式を発行することで資金を調達し事業を展開します。企業に対して資金を提供すると、企業から投資の証明となる株式が付与され、出資企業の株主になります。株主になることで、株式の保有割合に応じたさまざまな権利を取得できます。

株式投資のメリット

株式投資にはおもに4つのメリットがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

株価の値上がり益が見込める

株式は金融商品の一種で、任意のタイミングで売却が可能です。株価は毎日変動し、購入時よりも株価が上がったタイミングで売却することで、差額分の利益が得られます。この利益を「キャピタルゲイン(売買差益)」と呼びます。

例えば、株価が1,000円のときに100株購入し、株価が1,300円に値上がりしたタイミングで100株すべてを売却したとします。その場合、購入価格10万円、売却価格が13万円となり、差額の3万円(手数料や税金を除く)がキャピタルゲインとなります。

企業の価値が上昇する前に株式投資をして、上昇後に株式を売却する、その上昇幅が大きいほど利益は大きくなるということです。

配当金が見込める

株式を保有している期間、企業に利益が発生すると、株主はその一部を「配当金」として受け取れることがあります。この利益を「インカムゲイン」と呼びます。

株主は、保有している株数に応じて利益の還元を受ける権利を持っています。例えば、配当金が1株当たり20円だとすると、株式の保有数が100株の場合には2,000円、500株の場合には1万円の配当金を受け取ることが可能です。

ただし、企業の配当方針によっては、利益が発生していても配当金が支払われないケースがあります。、株式を保有しているからといって、必ずしも配当金があるとは限らない点に注意が必要です。

株主優待を受けられることもある

企業が自社の株式を購入した株主に対し、優待品を贈る制度を「株主優待」といいます。株主優待の内容は、自社の製品や自社サービスの優待券、割引券などが主流ですが、お米や地域の名産品、カタログギフトなどもあり、企業によってさまざまです。

しかし、株主優待はすべての企業が実施しているものではありません。安定株主の増加を狙い、長期保有株主を優遇する企業も増加傾向にありますが、保有している株式数によって優待の内容が異なる場合や、企業の業績により株主優待を廃止してしまう場合もあるため、各企業の情報は随時確認するとよいでしょう。

企業の経営に参画できる

株主になると、企業への出資者の一人としてさまざまな権利が与えられます。その一つが「議決権」で、株主が企業の経営に参画する権利です。

株主は議決権を持っているため、企業の経営方針を決定する株主総会において、企業の議案に対し賛成・反対の意思表示を行なうことが可能です。決議は多数決によって行なわれ、基本的に投票数は保有する株式の数に比例します。つまり、保有している株数が多いほど、企業の経営に深く参画でき、大きな影響力を持つのです。

株主自身の意見を企業の活動に反映させられる点が、メリットといえます。

株式投資のデメリット

株式投資には、株価の値上がりによる収益や配当金などのメリットがある一方で、デメリットも存在します。株式投資に挑戦する前に確認しておきたいデメリットを紹介します。

投資金額が高い

株式を売買する場合、原則として証券取引所で売買する際の最低株数である「最低売買単位(単元)」が100株と決められています(2018年10月1日より統一)。

したがって、株式を購入する際の最低投資資金は、「株価(現在値)×1単元(100株)」で算出します。例えば、株価が2,500円の場合は「2,500円×100株」で25万円が必要です。

100株というまとまった株数での購入になるため、投資信託などほかの投資方法と比較すると、まとまったお金が必要になります。

株価の値動きが大きい

株価は、企業の業績のほか、金利、為替、景気の動向、海外の株式市場、海外投資家の動向など、さまざまな要因により大きく変動しています。

金融商品において、「リスク」と「リターン」は比例します。株式投資は値動きが大きいため、大きな収益性が期待できるハイリターンな面がありますが、それに比例してハイリスクでもあり、大きな損失が生じるおそれがあるのです。

リスクの種類としては、継続的な株価の下落により、購入時の株価に戻ることも期待できなくなった結果、株価が安いときに売却し損失が出てしまう「価格変動リスク」や、投資していた企業が倒産し、株式の価値がなくなってしまう「信用リスク」などが挙げられます。

また、株式投資では元本の保証がありません。上記で述べたとおり、株価はさまざまな要因で変動し、購入時の価格より安い株価で売却すれば損失が発生します。最悪の場合、投資金額をすべて失ってしまう可能性もゼロではありません。

取引が成立しない可能性もある

株式投資には、取引がすぐに成立しない、つまり株式を売却しようと思ったときに売却できない「流動性リスク」があります。

株式の場合、「株式を買いたい人」と「売りたい人」の両方がいないと、取引は成立しません。例えば、企業の不祥事などを理由に売り注文が殺到しても、買い注文が少ないと売却できないおそれがあるのです。

流動性リスクの高い銘柄は、買い手がいない状態に陥っているため、時価よりも大幅に安い価格になっている可能性が高くなります。取引が成立したとしても、価格が大きく変動する可能性があることにも注意しておきましょう。

株式投資の始め方

株式投資を始める場合、具体的にどのような手順を踏めばよいのでしょうか。ここでは株式投資を始める際の一連の流れを見ていきましょう。

証券口座を開設する

株式を購入するには、証券会社で口座を開設する必要があります。株式の売買は、証券会社を通じて、取引所で行なわれるためです。

口座の開設方法は、店頭のほか郵送やインターネットなど、証券会社によって異なります。また、売買手数料も証券会社ごとに異なるため、事前に確認するとよいでしょう。

株式を購入する

証券口座を開設し取引できる環境が整ったら、気になる株式を選んで購入しましょう。

株式の売買の基本となる注文方法は2つあります。1つは、株を売買する際に価格を指定して注文する「指値注文(さしねちゅうもん)」、もう1つは、価格を指定しないで注文する「成行注文(なりゆきちゅうもん)」です。

「指値注文」は、買い注文時には指定した価格以下の株価、売り注文時には指定した価格以上の株価にならなければ取引が成立しないため、想定外の高値での購入・安値での売却というリスクを回避できます。ただし、取引の機会を逃すリスクがあります。

一方、「成行注文」は、価格にこだわりがなく、売買を早く確実に行ないたいと考えている場合に利用されます。指値注文とは逆に、想定外の高値での購入・安値での売却というリスクが発生します。

なお、株式の購入が完了すると、証券会社より「取引(売買)報告書」が電子書面で交付、または紙の書面で送付されます。注文内容と相違がないか確認しましょう。

株式を売却・保有する

自身の保有している株式の価格を見ながら、適切なタイミングで売却を行ないます。保有するすべての株式でも、一部の株式だけでも売却することは可能です。

株式は売却を行なわない限り、株価が購入時よりも上昇していても、利益として手もとには残りません。ただし、配当金や株式優待を投資の目的としているなら、株式を長期間保有してもよいでしょう。

投資初心者が知っておきたい株式投資のリスク対策

株式投資のデメリットの章でも解説したとおり、株式はハイリスク・ハイリターンの金融商品のため、失敗しないためにもあらかじめリスク対策を講じることが大切です。ここでは、資産運用の王道といわれる「長期・積立・分散」の3つのリスク対策を紹介します。

 

長期投資は、資産形成するために、長期間続けて金融商品を保有し続ける投資方法です。株式の保有期間が短い場合は、値動きによりリターンが大きく変動する可能性がありますが、保有期間を長くすることで、リターンの振れ幅が小さくなり、安定した収益を目指すことが可能です。また、長期保有により、受け取る配当金や株主優待の回数も増え、利益の積み上げが期待できます。

積立投資は、自身が決めたタイミングや金額、量で、定期的に金融商品で投資する方法です。なかでも、毎月一定金額を積み立てて投資を行なう「ドル・コスト平均法」の場合、価格が下がったときは購入量が増え、価格が上がったときは購入量が減るため、全体の平均購入単価を平準化できる効果があります。また、あらかじめ自身で設定した内容で自動的に購入できるため、タイミングに悩む必要もありません。

分散投資は、投資の対象商品や金融商品を購入するタイミングを複数に分けることで、価格変動のリスクを抑える投資方法です。分散の仕方は「資産の分散」「地域の分散」「時間の分散」の3つです。株式などの金融商品は、すべてが常に同じ値動きをするわけではないため、投資を行なう対象商品・地域・タイミングを分散させることで、損失を抑えることが期待できます。

分散投資には「COZUCHI」がおすすめ!

銘柄によっては値動きが大きくなる株式投資をしている方は、より長期的な運用を見据えて、値動きが小さな投資商品に分散投資しておくことをおすすめします。その候補のひとつとして不動産投資が挙げられます。

不動産投資は株式投資などと比べると、日々の値動きは小さく、入居者が定着すれば長期的に安定した収入を見込むことができます。しかし、物件選びから購入するための資金準備、物件の維持費の用意など自身にかかる負担はなかなか大きいもの。そこで、少額から始められ、物件の管理や運営が一切不要な不動産投資のクラウドファンディング「COZUCHI」がおすすめです。

COZUCHIではプロが厳選した物件に1万円から投資でき、ローンを組む必要もありません。アパート・マンション投資を始めようと思ったときの「初期費用の高さ」「管理や手間」「物件選び」などの懸念も不要です。

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さらに、COZUCHIはサービス開始以降、正常償還率(運用終了したファンドのうち、元本毀損がなく正常に償還が行なわれたファンドの割合)100%を維持しています。2023年11月末時点において、総ファンド数86、総額約488億円の運用実績があり、これまで60本のファンド運用が終了していますが、元本毀損は一度もありません。
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まとめ

株式投資は、企業の発行した株式を購入して収益を得る投資方法です。購入時よりも株価が高くなったタイミングで売却することで、キャピタルゲインが得られ、保有している株数に応じた配当金の獲得や、株主優待などのメリットがあります。

ただし、株式投資は100株単位での購入が原則のため、購入時にはまとまったお金が必要であるほか、株価の値動きが大きく、ハイリスク・ハイリターンな投資でもあります。そのため、あらかじめ「長期・積立・分散」によるリスク対策を講じることが大切です。メリット・デメリットをしっかり考慮したうえで、株式投資による資産形成を行ないましょう。

【監修者】

名前:齋藤 彩(さいとう あや)
所有資格:AFP(Affiliated Financial Planner)、薬剤師免許
おもなキャリア:
急性期総合病院において薬剤師として勤める中、がん患者さんから「治療費が高くてこれ以上治療を継続できない」と相談を受けたことを機にお金の勉強を開始。ひとりの人を健康とお金の両面からサポートすることを目標にファイナンシャルプランナーとなることを決意。現在は個人の相談業務・執筆活動を行っている。