現物不動産投資でよくある失敗とは?事例や心得を交えて解説
2023年07月31日
不動産投資は比較的リスクを抑えた投資方法ですが、何らかの問題によってなかなか収益が上がらないケースもあります。そのため、不動産投資を始めるにあたり「失敗しないか心配」という方は多いのではないでしょうか。
不動産投資を成功させるためには、よくある失敗の内容を押さえたうえで、今後の教訓にすることが大切です。
この記事では、現物不動産投資の失敗とは何かを踏まえつつ、代表的な失敗事例や失敗しないための心得について解説します。
現物不動産投資の失敗とは?
不動産投資の失敗に関する事例や意見は多く見受けられますが、実際のところ不動産投資における「失敗の定義」ははっきり決まっていません。なぜなら不動産投資の目的や目標金額は人それぞれ異なり、何をもって成功・失敗とするかは一概に判断できないためです。
例えば、目標金額を月20万円に設定していて、実際の収益が月10万円だった場合、儲けが出ているという意味では成功ですが、目標達成の観点から見れば失敗となります。
ただし、不動産投資は黒字で運用することが大原則です。家賃収入や売却益を合わせたトータルの収益が投資額を下回っている場合、明らかな損失が出ているので、残念ながら失敗といえるでしょう。
つまり、トータルの収益を黒字にするための方策が必要不可欠です。
現物不動産投資の失敗事例6選
現物不動産投資の失敗と一口にいっても、その内容はさまざまです。しかし、失敗の原因にフォーカスすると、大抵は以下の6つに行き着きます。
・不動産会社選び
・物件選び
・節税
・空室
・リスク対策
・運用目的
これらの原因を踏まえて、代表的な失敗事例をまとめました。
質が低い不動産会社を選んでしまった
不動産投資が成功するかどうかは、不動産会社選びによって決まるといっても過言ではありません。
投資用物件を購入する場合、不動産会社に依頼して物件探しや各種手続きを進めるという流れが基本です。しかし、質が低い不動産会社の場合、以下のように悪質な手口で契約を迫ってくるケースもあります。
・良い情報ばかりを提供し、投資のリスクや物件の問題点を話さない
・相場より高い物件価格やリフォーム費用を提示してくる
・法律で禁止されている住宅ローンの利用を勧めてくる
・「30年間家賃保証」といった条件でサブリース契約を締結させる
また、存在しない物件を購入させるなど、詐欺行為を働くケースもあるので、十分に注意しなければなりません。
不動産会社を選ぶ場合、必ず複数社を比較検討しながら決めましょう。また、担当者の話を鵜呑みにせず、きちんと根拠を確認することも大切です。
利回りだけで物件を選んでしまった
利回りとは、投資金額に対して得られる収益の割合です。不動産投資でも収益を左右する利回りは重要ですが、利回りが高い=良い物件とは限りません。
不動産投資における利回りには「表面利回り」「実質利回り」の2種類があります。それぞれ計算式を紹介するので、以下も併せてご確認ください。
・表面利回り:年間家賃収入÷物件購入価格×100
・実質利回り:(年間家賃収入-諸経費)÷(物件購入価格+購入時諸費用)×100
物件情報には表面利回りが記載されていますが、より正確な収益を把握するためには、実質利回りをベースに考える必要があります。
また、利回りが高いにもかかわらず、リフォーム費用が高い、入居ニーズが低いといった問題から赤字に陥る可能性あるので、あらかじめ注意しましょう。
投資用物件を選ぶ場合、経費や空室リスクも踏まえて判断することが大切です。
節税だけを目的に不動産投資を始めてしまった
不動産は現金より相続税評価額が低いので、資産圧縮効果によって節税できます。さらに、減価償却費を経費として計上すれば、収益が発生している状況でも会計上は赤字にできるため、「損益通算」による節税も可能ですが、これを主要目的にすべきではありません。
損益通算とは、ある所得の赤字を他の所得の黒字で相殺することを指します。例えば、不動産所得で500万円の赤字が発生し、本業の給与所得で600万円を得ている場合、2つを相殺した100万円を所得として申告できるため、結果的に所得税を抑えられるということです。逆に不動産所得が黒字であれば、節税効果は発生しません。
また、減価償却期間の終了やローン利息の低減により、節税効果は時間とともに下がります。そもそも不動産投資の主要目的は収益を上げることであり、赤字が続くようだと運用自体が成り立たなくなるため、節税はあくまでオプションとして考えましょう。
空室が埋まらず家賃収入が入らない
不動産投資におけるメインの収入源は、賃貸経営で得られる家賃収入(インカムゲイン)です。しかし、空室が発生すると、その分だけ家賃収入も減ってしまいます。
特に区分マンション1室や一戸建てを投資用物件として運用している場合、空室が埋まらないと家賃収入はゼロになるため、大きなダメージを受けてしまうでしょう。十分な収益を上げられなかった場合、ローンの返済が滞ってしまう可能性もあります。
空室の発生を防ぐためには、あらかじめ入居ニーズが高い物件を選ぶことはもちろん、入居者募集に強い管理会社を選ぶことも大切です。管理会社の対応に疑問を感じる場合、別の不動産会社に相談すれば、問題点を指摘してくれる可能性もあります。
不動産投資のリスクを考慮できていなかった
不動産投資には先述した空室リスクのほか、以下のようなリスクもあります。
・滞納リスク:入居者が家賃を支払ってくれず、収益が減ってしまう
・修繕リスク:設備のメンテナンスや大規模修繕の際、多額の費用がかかってしまう
・災害リスク:地震や台風に巻き込まれて、建物がダメージを受けてしまう
・競合リスク:周辺に同じような物件が登場し、入居者の取り合いになる
・金利上昇リスク:ローンの金利が上がって、返済額が増えてしまう
これらのリスクを考慮しつつシミュレーションしなければ、思わぬ出費などが発生して、運用に悪影響を与える可能性もあります。
不動産投資を成功させるためには、各リスクの内容を踏まえたうえで、リスクの回避や低減につながる施策を検討することが大切です。
運用目的に適さない物件を選んでしまった
不動産投資では、あらかじめ「何のために運用するのか」という目的を明確にしたうえで、投資用物件を選ぶことが大切です。価格の安さや目先の収益だけに着目して選ぶと、思うような成果が出ない可能性もあります。
例えば、不動産投資の目的が「老後の年金代わり」なのに、高額な一棟マンションを購入した場合、毎月支払うローンの返済額が高くなって、なかなか収益が上がらないかもしれません。この目的であれば、安定した家賃収入を得ることが重要なので、まずは区分マンション1室から投資すべきでしょう。
投資用物件の購入は決して安い買い物ではないため、区分投資や一棟投資の性質をきちんと理解したうえで、自分に合った物件を選びましょう。
現物不動産投資で失敗しないための心得
現物不動産投資で失敗しないためには、以下のような心得を持つことが大切です。
・情報収集を怠らない
・安易に購入を決断しない
・自分の目で物件を確認する
・無理のない計画を立てる
それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
情報収集を怠らない
不動産投資の目的や経験を問わず、情報収集は必ず取り組むべきプロセスです。情報や知識が足りないと、不動産会社の言いなりになって、本来選ぶべきではない物件を購入したり、知らないうちに違法行為をしたりするなど、失敗につながる可能性も高まります。
不動産投資を始めるなら、まずは書籍やセミナーで情報を集めることが大切です。また、不動産会社や投資用物件を選ぶ際も、不動産系のポータルサイトなどでしっかり調査することを心がけましょう。
安易に購入を決断しない
不動産投資に関するセミナーや個人相談では、その場でおすすめの投資用物件を提案されるケースがよく見受けられます。しかし、巧みな営業トークに流されて購入したものの、結果的に失敗したという方は少なくありません。
仮に良い物件を提案してもらったとしても、その場で購入を決断せず、一度持ち帰って検討することが大切です。
自分の目で物件を確認する
投資用物件の購入にあたり、机上の情報だけで物件の良し悪しを判断することは危険です。インターネットや広告などで確認できる情報は必要最低限であり、建物や周辺環境に関する細かい問題までは記載されていません。
物件選びで失敗したくないなら、実際に現地まで足を運んで自分の目で確認することが大切です。可能なら時間帯を変えて、複数回調査しましょう。
無理のない計画を立てる
不動産投資はビジネスなので、計画的に進める必要があります。資金に余裕があるからといって大雑把に進めた場合、取り返しのつかない事態を招きかねません。
不動産投資で失敗しないためには、収支のバランスやローンの返済を踏まえつつ、無理のない計画を立てることが大切です。いざというときに資金が不足しないよう、キャッシュフローもきちんと把握しておきましょう。
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現物不動産投資の主軸となる投資用物件を購入するためには、数百万~数千万円クラスの資金が必要です。そのため、基本的にローンを組んで購入しますが、当然ながら借入金には返済義務があるので、きちんと返済できるだけの収益を上げなければなりません。
「大金を投資するので失敗したくない」「スムーズに運用できるか心配」という場合、まずは不動産投資のプロに相談することをおすすめします。
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なお、COZUCHIは前身の事業も含めると15年以上運用していますが、2023年6月時点において元本毀損(元本割れ)が起こったことは一度もありません。
また、以下のような強みがあることも見逃せません。
・不動産に関する手続きはすべてプロに任せられる
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まとめ
不動産投資は株やFXなど他の投資よりリスクが低い投資方法ですが、不動産会社や物件の選定を誤ったり、各リスクへの対策が不足していたりすると、失敗してしまう可能性があります。不動産という高額な資産を取り扱う関係上、軌道修正も簡単ではないため、事前に情報収集をしっかり行なったうえで、物件選びや計画立案を進めることが大切です。
情報収集の際は書籍やインターネットで調べるだけではなく、不動産会社などが開催しているセミナーに参加して、プロから直接アドバイスを受けましょう。
【監修者】
名前:金子 賢司
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信している。
保有資格:CFP