不動産取得税はいつ払う?通知書がいつ来るか、軽減措置について解説

2024年08月09日

不動産を取得するときの経費には、土地や建物の購入費用以外にもさまざまなものがあります。なかでも、取得後にかかる費用として把握しておきたいのが税金です。

不動産を取得すると、相続などの例外を除いて不動産取得税がかかります。具体的にいくらかかるのか、またいつ払うことになるのか、心配している方もいることでしょう。

この記事では、気になる不動産取得税の計算方法や納税の時期、減免となるケースなどを解説します。

 
また本記事の後半では、不動産投資の方法の一つとして不動産投資クラウドファンディング「COZUCHI」についても紹介しています。

COZUCHIは1万円からプロが厳選した不動産に投資が可能なサービスです!サービス開始以来、元本割れもございません。※2024年7月末時点

まずはCOZUCHIについて知りたいという方は以下よりご確認ください

投資家登録はコチラ
COZUCHIに登録して投資をはじめる
 

不動産取得税とは?

不動産取得税とは、土地・家屋などの購入や贈与(受贈)、あるいは家屋などの建築により、不動産を取得した際に発生する税金です。不動産の取得が、有償か無償かにかかわらず発生します。

ただし、不動産を譲り受けるケースのうち、相続については不動産取得税の課税対象外です。どのようなケースで不動産取得税が非課税となるかは、のちほど詳しく解説します。

また、不動産とは住宅地や畑などの土地、住宅や倉庫などの家屋の総称です。具体的には、以下のような種類があります。


参考:総務省「不動産取得税

不動産取得税は地方税に分類され、不動産の取得者が、不動産の所在する都道府県に納めます。

ほかにも、不動産にかかる地方税には固定資産税がありますが、これは不動産の所在する市町村(東京23区内は都)に納める税金です。納付先が異なるため、混同しないようにしましょう。

不動産取得税の納税額計算方法

不動産取得税の金額は以下の式で求められます。

不動産取得税額=不動産の評価額×税率(4%)

ただし、土地と住宅の税率については、税負担を緩和することを目的に、2027年3月31日まで3%に軽減されています。

不動産取得税の支払いが必要になるのは、不動産を取得した初年度における1回のみです。
これに対し、同じく不動産(固定資産)にかかる固定資産税は、毎年負担が必要になるため、大きな違いといえます。

不動産評価額とは?

不動産取得税額を求める計算式を見ると、具体的な税額が決まるポイントは不動産の評価額だと考えられます。不動産の評価額にはいくつかの種類があり、固定資産税や相続税など、算出する税に応じて異なる評価額が採用されます。

不動産取得税を算出する際に使用される不動産評価額は、固定資産税評価額です。固定資産税評価額は、総務大臣が土地・建物の評価基準や評価方法を定めた固定資産評価基準をもとに、各自治体で算出されます。

土地に関しては、国土交通省土地鑑定委員会が毎年算定する各地の地価公示価格の、約70%が固定資産税評価額になるとされています。これは、固定資産税の算出にも使用される評価額で、その更新頻度は3年に1度です。

自身が所有する不動産にかかる固定資産税評価額は、各自治体で閲覧可能な固定資産台帳で確認できます。また、不動産所有者に送付される不動産取得税や、固定資産税の課税明細書でも確認可能です。

不動産取得の申告や納税時期などについて

不動産取得税は、そもそも何をきっかけに支払い義務が発生し、いつ納付通知が来て、いつまでに支払わなくてはいけないのでしょうか。不動産取得税の納税について、申請から通知、そして支払いまで、それぞれの期限・タイミングを解説します。

不動産取得の申告時期

不動産取得税の納税義務は不動産を取得した時点で発生しますが、実際の納税のための手続きは自己申告により開始されます。一般的には、不動産を取得してから60日以内に申告が必要です。

ただし、この期限は所管する自治体によって異なり、例えば東京都では30日以内に申告しなければならないと定められています。不動産を取得する前に、その不動産が所在する自治体の取り決めをしっかりと確認しておきましょう。

不動産取得の申告は、各都道府県税事務所で行ない、窓口と郵送の2つの方法があります。都道府県のホームページなどで必要な様式が開示されているため、そちらをダウンロードするとよいでしょう。

不動産取得税の通知時期

不動産取得の申告を行なうと、しばらくして不動産取得税の納税通知が届きますが、具体的にいつ来るかは自治体によって異なります。

例えば、東京都では発送時期を毎月7日前後としており、大体の届く時期を予想できるようです。秋田県で登記済みの不動産を取得した場合は、1月から3月に所有権移転登記した不動産については5月、4月から10月に登記した不動産については6月から翌年1月というように大体の課税時期を示しつつ、納税通知書の発送までにかかる期間は案件ごとに異なるとしています。

このように各自治体で違いがあるものの、おおむね申告後3ヵ月から6ヵ月ほどで通知が来るようです。1年近くかかるケースもあるため、心配な場合は窓口に問い合わせるとよいでしょう。

不動産取得税の支払い期限

不動産取得税の支払い期限は、各都道府県から送られる納税通知書に記載されています。自治体によって異なりますが、一般的には納税通知書が通知されてから1ヵ月前後での支払いが必要です。

取得した不動産によっては、金額が高くなる場合も想定されます。自治体のなかには、クレジットカード支払いやその他の支払い方法に対応しているところもあるため、納税通知書や事前に届く納税の案内を十分に確認しましょう。

不動産取得額が不服な場合

不動産評価額が自身での試算結果よりも高額であるなど、不動産取得税額に納得できない場合は、所管の都道府県知事に対して審査請求を行なえます。自治体によりますが、審査請求は納税通知書が届いた翌日から3ヵ月以内に申し立てをします。

ただし、審査請求の実施には、登記内容に誤りがあったなど不動産評価額が不当であるとする明確な理由が必要です。ただ単に、税の減免を求めるものではありません。

不動産取得税を払い忘れた場合

納付期限を過ぎると、原則として延滞税が発生します。そのまま納付せずに放置すると、財産差し押さえなどの可能性もあるため、納税通知書が届いたら速やかに支払うことが大切です。

また、不動産取得の申告をした際の住所から引越しをして住所が変わると、納税通知書が届かない場合があるので、変更手続きは忘れずに実施しましょう。支払いが難しいのであれば、分割払いにするなど各自治体で救済対応を実施している場合があるため、すぐに相談することをおすすめします。

不動産取得税の非課税や軽減措置について

不動産取得税には、一定の条件を満たすことで適用可能な軽減措置があります。ただし、申告しなければ適用もされないため、適切な申告が必要です。軽減措置を適用した結果、不動産取得税がかからない場合もあるので、しっかりと確認しましょう。

不動産取得税の非課税条件

先述したとおり、相続による不動産取得は非課税(別途、相続税が課される)ですが、ほかにも非課税となる場合があります。

まず、固定資産評価額が一定金額未満のものは課税対象になりません。これを免税点といい、具体的には以下のような金額になります。

●土地10万円未満
●新築建物23万円未満
●中古建物12万円未満

このほかに、非課税扱いとなるのが以下のケースです。

●公共の道路に使われる土地の取得
●土地区画整理による換地の取得
●学校法人などによる事業用の不動産取得
●法人の合併・分割などの形式的な所有権移転による不動産取得

これらのケースでは不動産取得税の納付が不要なため、そもそも納税通知書が送付されません。通知書が届かず上記に該当するか不明な場合は、都道府県税事務所に確認することをおすすめします。

土地取得時の軽減措置

土地を取得した際は、一定の基準を満たす場合に、次のような軽減措置が受けられます。

①固定資産税評価額の2分の1を減額
②a、bいずれか高い金額を税額から控除
a:150万円×3%=4万5,000円
b:(土地1平方メートルあたりの評価額×1/2)×床面積の2倍の面積(上限200平方メートル)×3%

①は2027年3月31日まで、宅地と「宅地比準土地」(市街化区域農地など、宅地以外の地目であっても宅地に比準して価格が評価される土地)に適用されます。

②は一定の住宅の敷地に対して適用されます。新築の場合の適用基準には以下のようなものがあります(2024年5月現在)。

●土地取得日から3年以内に新築の居住用住宅を建てる
●建物の建築が土地取得日より早い場合、築1年以内に土地を取得する
●建築した建物が軽減措置要件を満たしている

土地の取得にあたっては、その上に家があるか、それがどのような家かといったケース次第で、軽減措置の適用の有無も変わります。そのため、所在する都道府県へ事前に確認するのが賢明です。

新築物件取得時の軽減措置

新築物件についても、一定の条件を満たすことで次の軽減措置が受けられます。

固定資産税評価額から1,200万円を控除(2026年3月31日まで、長期優良住宅の場合は1,300万円)

上記を適用できる条件には、以下のようなものがあります。

●居住用の新築建物
●床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下

新築マンションなど投資用物件についても、以下の条件を満たせば軽減措置の適用は可能です。

●一戸建て:床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下
●一戸建て以外:床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下

中古物件取得時の軽減措置

中古住宅を取得した場合は、当該物件が新築された時期によって、下表の金額が固定資産税評価額から控除されます。


参考:東京都主税局「不動産取得税

適用される条件は次のとおりです。

●自己居住用であり面積50平方メートル以上240平方メートル以下
●新耐震基準が適用されていると見なされる昭和57年1月1日以降の新築か、それ以前の建物で新耐震基準に適合していると証明できる場合

また、昭和56年12月31日以前に新築された中古物件を取得し、6ヵ月以内に新耐震基準に適合するための改修工事を実施して改修後に入居する場合は、下表のとおり当該物件の新築時期に応じて税額が減額されます。


参考:東京都主税局「不動産取得税

中古物件での軽減措置の適用条件には「自己居住用である」ことが含まれるため、投資用の中古物件取得には軽減措置が適用されません。

なお、上記は2024年時点の東京都の情報です。都道府県により金額・条件などが異なる場合があるため、各自治体の情報を確認してください。

土地+建物の軽減措置は別々に計算

建売住宅や土地つきの中古物件など、土地と建物を一緒に取得した場合は、これまで説明した土地・建物それぞれの軽減措置の計算を行ないます。

<例>住宅の延べ床面積が170平方メートルで評価額1,400万円、土地が面積250平方メートルで評価額3,000万円の建売住宅を新築未使用で購入した場合

土地:3,000万円×1/2×3%-36万円=9万円
※控除額:4万5,000円<3,000万円/250平方メートル×1/2×200平方メートル×3%=36万円
住宅:(1,400万円-1,200万円)×3%=6万円
不動産取得税:6万円+9万円=15万円

中古物件を不動産投資用に購入した場合は、住宅についての軽減措置は適用できませんが、土地についての軽減措置は適用可能です。

不動産取得の税金が気になる方には「COZUCHI」がおすすめ

不動産を取得することでかかる税負担は、居住用の土地や建物を手に入れる場合だけでなく、不動産投資を行なう場合にも無視できないコストです。現物の不動産投資にはまとまったお金が必要となるうえ、中古物件であれば不動産取得税の軽減措置も適用されません。

そこでおすすめなのが、不動産投資クラウドファンディングの「COZUCHI」です。COZUCHIには短期運用型と中長期運用型があり、短期運用型は1万円から、長期運用型は10万円からと、現物の不動産投資と比較して少額から始められます。中でも短期運用型であれば投資家は不動産取得税がかからず、ファンドに投資ができます。

税金以外のコスト面で見ても、COZUCHIは購入手数料、運用手数料がかからない形で投資を行う事ができます。また、運用はプロに任せられるため、初心者も始めやすいでしょう。

サービスについてもっと知りたい方は、以下からホームページをご覧ください。

 
COZUCHIが気になる方におすすめ記事
投資家インタビュー

投資家インタビュー

COZUCHIの過去の運用実績はコチラ
COZUCHIの運用実績について

COZUCHIの会員登録については、以下のページにお進みください
COZUCHIに登録して投資をはじめる
 

まとめ

新たに不動産を取得した場合は不動産取得税がかかるため、軽減措置の有無も含め、事前に確認が必要です。また、都道府県によって申告期限や納付通知書が来るタイミング、納付期限が異なるので、延滞税が発生する事態とならないよう速やかに手続きや支払いを進めましょう。

不動産取得税や固定資産税などのコストを気にせず、不動産投資を始めてみたい方には、不動産投資クラウドファンディングの「COZUCHI」がおすすめです。気になる方は、COZUCHIのホームページをご覧ください。

■監修者

名前:八木 満里子(やぎ まりこ)
所有資格:日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本FP協会認定AFP、日本証券業協会一種外務員資格、消費生活アドバイザー

おもなキャリア:
地方銀行で通算21年間勤務、おもに市場リスク管理を担当。
その後、コンプライアンス意識の高さと金融関連資格を強みに金融系ライターとして活動中。
2024年より、一般社団法人日本金融教育支援機構認定講師。