利上げとは?為替や株価などに与える影響とおすすめの不動産投資方法

2024年04月03日

投資について学んでいると「利上げ」という言葉が目にすることがあります。しかし、利上げが行なわれると具体的にどのような影響が投資にあるのか、わかりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、利上げとはどのようなものなのか、為替や株価などに与える影響などを解説します。

そもそも利上げとは何か?

利上げとは、各国の中央銀行による政策金利引き上げのことです。中央銀行とは「銀行の銀行」というべき存在で、紙幣の発行や金融政策などで通貨価値の安定を担っており、日本では「日本銀行」が中央銀行にあたります。

政策金利とは、中央銀行が金融政策を運営するために決める金利です。政策金利では短期金利を操作しますが、長期金利にも影響をおよぼします。

利上げは、景気が上昇しているタイミングで実施されることがあります。景気の過熱により、物価が上昇するインフレが進みすぎることがあるからです。利上げが行なわれると、民間銀行の金利も引き上げられます。その結果、企業、個人の借り入れコストが上がり、借り入れが減少することで、お金の流れが鈍くなり市場の過熱が抑えられるという仕組みです。

一方で、景気が悪いときは金利を下げることがあります。金利を下がることでお金が借りやすくなると、投資、消費に回るお金が増えるなどお金の流れが活発になり、景気が上向きやすくなるからです。

利上げがもたらす7つの影響

利上げが行なわれると、どのような影響があるのでしょうか。ここでは、利上げによる影響を7つ解説します。

住宅ローンの支払いが増える

金融機関で住宅ローンを組んでいると、利上げによって返済額が高くなる可能性があります。住宅ローンの金利には、変動金利型・全期間固定金利型・固定金利期間選択型の3つがあり、それぞれで金利の決まり方が異なります。

変動金利型:通常は半年ごとに金利が見直され、返済額は通常5年ごとに見直される
全期間固定金利型:金利が返済終了まで固定されている
固定金利期間選択型:借り入れから一定期間は金利が固定され、その後は変動金利にするか固定金利にするか選択する

全期間固定金利型は利上げによる影響がありませんが、ほかの2タイプは利上げによって返済金額が増える可能性があります。

経済活動が抑制される

利上げが行なわれると、資金を借りにくくなります。すると、企業が設備投資を控えるようになるなど事業拡大が行なわれにくくなり、経済活動が抑制される傾向にあります。

各企業にとっては利上げによって、借り入れコストが上昇した結果、利益が減少する事も考えられます。

物価が下落する

物価は需要と供給のバランスで決まるため、需要が増えると物価は上がり、需要が減ると物価も下がります。利上げにより個人がお金を借りにくくなると、。人々の購買意欲も低下するため、買い控えの傾向が強くなり、物価が下落するという仕組みです。

また、利上げによって個人の消費活動が抑制されると企業の利益が減少し、賃上げされにくくなる点も、買い控えが引き起こされて物価の下落につながります。

為替が変動する

金利は国によって異なり、国内金利と外国金利の差が為替に大きく影響します。特に現在アメリカの金利が高くなっていますが、日本の利上げにより金利差が縮小すれば円高が進む可能性があります。

円高になると一般的に輸入品が安くなるため、物価にも影響が出ることもあります。。円高は輸入企業にとっては有利に働くことが多いですが、輸出企業にとっては不利に働くことがあります。

株価が下落する

一般的に、株価と金利はシーソーのような関係といわれ、利上げによって株価が押し下げられる傾向があります。金利が上がると、借入の支払利息が増えて企業の減収につながるとともに、企業は新規借入を控えるようになります。その結果、企業の業績に悪影響が出て、株価は下落するのです。
ただし、利上げはあくまで景気の回復・拡大期に、経済の安定を図るために実施されるため、適切に利上げが実行されれば、株価への影響が少なく済む場合もあります。

債券の価格低下

債券とは国や自治体、企業などが資金を調達する方法の一つで、満期まで待てば元本が返済されるだけでなく、一定の利息も得られます。投資家が国などにお金を貸して、利息をもらうイメージです。債券も株式と同様に、金利の上昇によって債券価格が低下する関係性にあります。

債券の利率自体は固定金利で満期まで変化しませんが、利上げで金利が上がると、新たに発行される債券の利率は上がります。そうなると、すでに発行されている債券は利率が低いため魅力が下がり、価格も下落してしまうのです。

不動産需要・価格の低下

利上げは不動産にも影響します。不動産は価格が高く、多くの人がローンを組んで購入するため、利上げが行なわれると住宅ローンの金利も上昇します。不動産を購入する際のローンは金額が大きいため、1%の利上げでも返済額が大きく増えるでしょう。

つまり、金利が低いときは不動産を安く購入できるため、不動産需要が高くなり価格は上昇します。逆に、利上げがあると不動産の需要が下がって価格も下落します。

利上げは不動産投資で不利になる?

不動産投資ローンを組んで物件を購入した場合に利上げが行なわれると、住宅ローンのように返済額が増えることがあります。また、不動産価格も下落しやすいでしょう。つまり、不動産投資の利益率が減少するため、利上げによる損失を食い止めるための対策が必要です。

例えば、対策の一つとして、ローンの繰り上げ返済が考えられます。利息は借入金額に対して発生するため、借入金額を少なくすれば、支払う利息も少なくなります。資金に余裕がある場合は、繰り上げ返済で借入金額を減らしておけば、返済額の増加を防げるでしょう。

また、利上げによって不動産価格が下落する前に、物件を売却することも対策の一つです。ただし、不動産価格の下落がいつ始まるかは予測が難しいため、専門家の意見を聞いたり市場の動きをよく観察したりする必要があります。

一方で、利上げは不動産投資で不利になることばかりではありません。基本的に、利上げは物価上昇など景気の過熱を抑えるために行なわれます。

金利が上がれば、不動産の購入をためらう人が多くなり、賃貸を希望する人が多くなるため、家賃を引き上げやすい環境といえるでしょう。賃金が上昇していれば高い家賃を設定しても入居者が減りにくいため、不動産投資をしている人にとっては長期的にメリットになることもあります。

利上げの影響を軽減。不動産投資クラウドファンディングのすすめ

不動産投資における利上げの影響を軽減するためには、不動産投資クラウドファンディングがおすすめです。ここでは、不動産投資クラウドファンディングと利上げの関係性や、不動産投資クラウドファンディング「COZUCHI」を紹介します。

不動産投資クラウドファンディングと利上げの関係性

不動産投資クラウドファンディングとは、インターネットを介して不特定多数の投資家から資金を集め、共同で不動産事業を営み、得られた利益を分配する投資方法です。少額から投資が可能なため、不動産投資ローンを組んで物件を購入する必要がありません。

ローンを組まずに自己資金で投資すれば、利上げの影響を最小限に抑えられるでしょう。ただし、前述したように、利上げによる不動産価格下落などの悪影響がおよぶ可能性もあるため、リスクがあることは意識しておく必要があります。

はじめての不動産投資クラウドファンディングはCOZUCHIで!

「COZUCHI」は不動産投資クラウドファンディングサービスの一つです。短期運用型と中長期運用型の2種類から、好みの運用方法を選べます。

短期運用型は、想定年利率が4~10%で、ミドルリスク・ミドルリターンを目指している商品です。また、優先劣後構造により出資者へ優先的に配当が行なわれるなど、リスクの低減を目指しています。

一方の中長期運用型は、短期運用型とは異なり、おもに中長期的な配当をねらうローリスク・ローリターンを目指す商品です。

短期運用型は1万円、中長期運用型は10万円から投資が可能です。詳しい内容は下記URLからご確認ください。

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まとめ

利上げとは、中央銀行が政策金利を引き上げることです。政策金利の引き上げにより、民間銀行などの金利も上昇してお金が借りにくくなり経済活動が抑制されます。そのため、利上げは景気が過熱しているときに、インフレを抑える目的などで行なわれるのが基本です。

利上げが行なわれると、経済活動の抑制により物価の下落や為替の変動、株価の下落などが起こります。不動産についても、ローンの返済額が増えるリスクがあるほか、不動産需要や価格の低下が起こりやすくなるでしょう。

しかし、不動産投資クラウドファンディングであれば、少額から投資ができてローンを組む必要がないため、利上げの影響をローンを組む投資商材と比べ、比較的軽減できる可能性があります。もし将来のために資産運用を考えているのであれば、不動産投資クラウドファンディング「COZUCHI」を始めてみてはいかがでしょうか。

■監修者

名前:工藤 裕徳(くどう ゆうとく)
所有資格:特定社会保険労務士、行政書士、1級FP技能士

おもなキャリア:
1989年安田信託銀行(現・みずほ信託銀行)入行、その後、Alico Japanを経て、
2002年大和証券に入社。国際企画部、経営企画部、フィリピン現地法人取締役、上海合弁企業監査役、バンコク駐在員事務所長などを歴任した後、2017年大和証券を退職。
タイの日系企業の財務顧問(CFO)に就任するとともに、2018年3月工藤国際社会保険労務士事務所を設立し、2021年3月に法人化。2023年3月に行政書士事務所を併設。