ねんきん定期便の見方とポイント|年金対策としての不動産投資についても解説
2023年09月27日
「ねんきん定期便」は、国民年金・厚生年金に加入している方のもとへ送付されるハガキ・封書で、自身の年金に関する大切な情報が記載されています。しかし、ねんきん定期便の存在は知っていても、その内容をチェックできていない方は多いのではないでしょうか。また、いざ見てみようと思っても「見方がわからない」という方もいるかもしれません。
この記事では、ねんきん定期便の概要とともに、ねんきん定期便の見方を紹介します。また、将来の年金に不安がある方へ向けて、年金対策としての不動産投資についても解説するので、併せて参考にしてください。
ねんきん定期便とは?
「ねんきん定期便」は、日本年金機構が毎年発行するハガキ・封書です。年金制度への理解を深めること・信頼を向上させることを目的としており、国民年金・厚生年金に加入している方のもとへ、原則として誕生月に送付されます。
ねんきん定期便を見ると、年金の加入状況やこれまでに納めた保険料の金額、将来受け取れる年金の見込額などがわかります。また、50歳以上の方のもとへ届くねんきん定期便では、年金の受け取りが始まってからの年金額の変化が記載されているため、将来の状況を把握できるでしょう。
なお、記載内容に漏れや誤りなどがなければ、ねんきん定期便が届いても、何らかの手続きをする必要はありません。
【50歳未満の方】ねんきん定期便の見方
ハガキで郵送されるねんきん定期便は、50歳を境に記載内容が変わります。まずは、50歳未満の方に届くねんきん定期便(ハガキ)の見方を紹介します。
ハガキ表面の見方
引用:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)
ハガキ表面(住所が記載されている面)には、おもに次の内容が記載されています。
照会番号
ねんきん定期便について、日本年金機構に問い合わせる際に必要な番号です。
これまでの加入実績に応じた年金額(昨年/今年)
加入実績に応じた年金見込額を、昨年と今年で比較できます。ただし、これから支払う予定の保険料は反映されていないため、実際に受け取れる年金額よりも少ないでしょう。
最近の月別状況
過去1年間の国民年金保険料の納付状況や、厚生年金保険の加入区分・標準報酬月額・標準賞与額・保険料納付額が月別に記載されています。国民年金保険料の納付状況は、「納付済み」「未納」などと表示されます。
二次元コード
厚生労働省の「公的年金シミュレーター」にアクセスするための二次元コードです。スマートフォンのカメラでスキャンすれば、簡単にサイトにアクセスできます。
ハガキ裏面の見方
引用:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)
ハガキ裏面には、おもに次の内容が記載されています。
これまでの保険料納付額(累計額)
これまでに納付した国民年金保険料と、厚生年金保険料の合計額を把握できます。
これまでの年金加入期間
年金の種類別に加入期間が記載されています。「受給資格期間」が120ヵ月以上ないと、原則として年金が受け取れないため注意しましょう。
これまでの加入実績に応じた年金額
ハガキ表面の「これまでの加入実績に応じた年金額(今年)」の内訳が確認できます。
アクセスキー
「ねんきんネット」へ登録する際のアクセスキーです。ねんきんネットについては、後述する「『ねんきんネット』の活用もおすすめ」の章をご覧ください。
【50歳以上の方】ねんきん定期便の見方
続いて、50歳以上の方に届くねんきん定期便(ハガキ)の見方を紹介します。
ハガキ表面の見方
引用:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)
ハガキ表面(住所が記載されている面)には、おもに次の内容が記載されています。
照会番号
50歳未満のねんきん定期便(ハガキ)と同様に、ねんきん定期便について日本年金機構に問い合わせる際に必要な番号です。
老齢年金の見込額
65歳から受け取れる年金の見込額と、受給を70歳または75歳まで遅らせた場合の年金の見込額を比較できます。なお60歳未満の方は、現在と同じ条件で60歳まで保険料を支払い続けた、と仮定したうえでの金額が記載されています。
これまでの保険料納付額(累計額)
50歳未満のねんきん定期便(ハガキ)の裏面に記載されているものと同様です。
最近の月別状況
50歳未満のねんきん定期便(ハガキ)の表面に記載されているものと同様です。
ハガキ裏面の見方
引用:日本年金機構「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)
ハガキ裏面には、おもに次の内容が記載されています。
これまでの年金加入期間
50歳未満のねんきん定期便(ハガキ)の裏面に記載されているものと同様です。
老齢年金の種類と見込額(年額)
ハガキ表面の「老齢年金の見込額」の内訳です。65歳で受け取れる年金の見込額は、一番右の列の「(1)と(2)の合計」欄を確認してください。
アクセスキー
50歳未満のねんきん定期便(ハガキ)の裏面に記載されているものと同様です。
節目の年はねんきん定期便が「封書」で送られてくる
節目の年齢である「35歳・45歳・59歳」の方には、ハガキではなくA4サイズの封書でねんきん定期便が送付されます。
封書版のねんきん定期便には、これまでの年金加入履歴がすべて記載されているため、ハガキよりも詳しい状況の把握が可能です。封書が届いたら、年金加入履歴に空白期間がないかなどを確認してください。
また、封書には見方ガイドが同封されているため、併せて参考にするとよいでしょう。
「ねんきんネット」の活用もおすすめ
ここでは、日本年金機構のインターネットサービス「ねんきんネット」について、利用するメリットや使い方を紹介します。
ねんきんネットを利用するメリット
ねんきんネットとは、年金の加入状況や将来受け取れる年金の見込額など、ねんきん定期便と同様の情報をインターネットで手軽に確認できるサービスのことです。
ねんきん定期便を紛失したり、捨ててしまったりした場合、再発行自体は可能であるものの受け取るまでに一定の時間がかかります。しかし、スマートフォンやパソコンからねんきんネットを利用すれば、ねんきん定期便を再発行せずとも、電子版のねんきん定期便をいつでも閲覧可能です。
電子版のねんきん定期便なら、ハガキや封書よりも1ヵ月程度早く内容を確認できるほか、データのダウンロードもできるため、自身の年金記録を管理しやすいでしょう。
ねんきんネットの使い方
マイナンバーカードを持っている方は、国が運営する行政手続きのオンライン窓口「マイナポータル」にて、ねんきんネットとの連携を認証することで利用を始められます。
また、ねんきんネットにアクセスしてIDを発行する方法でも利用可能です。この場合は、郵送されたねんきん定期便に記載のアクセスキーが必要となります。
ねんきん定期便が手元にない場合や、アクセスキーの有効期限が切れている場合は、ねんきんネットで必要情報を入力して申し込み、郵送でIDが通知されるのを待ちましょう。
詳しくは日本年金機構の「ねんきんネット」でご確認ください。
将来の年金に不安がある場合は?
ねんきん定期便を確認すると、あくまで見込額とはいえ、将来の受け取れる年金額に不安を感じる方もいるのではないでしょうか。実際に、日本では少子高齢化が進行しており、年金財政は厳しい状況です。
しかし、受け取れる年金が少ないからといって、生活費を大きく減らすのは容易ではありません。したがって、どのように老後資金を確保するかを考えることが大切です。無理なく老後資金を確保するためには、早くから資産運用を始めることが有効でしょう。
年金対策の1つの手段として不動産投資が適している理由
年金対策には、資産運用で資産を増やすことが大事です。
資産運用には、株式投資、投資信託、債券、不動産投資など色々ありますが、年金対策の1つの手段として不動産投資がおすすめです。不動産投資とは、土地や建物を購入し、運用または適切なタイミングで売却することで利益を得る投資方法を指します。
数ある投資商品の中においてミドルリスク・ミドルリターンの位置づけで、定期的な賃料収入が魅力です。
特に、マンションやアパートなどの賃貸物件への投資は、入居者がいる限り定期的かつ長期的な家賃収入を得られるため、年金の足しになるでしょう。加えて、不動産はそのものに価値があり、預金のように価値が目減りする心配がありません。
不動産投資と聞くと、多額の自己資金が必要だと考える方もいるかもしれませんが、実際にはローンを活用でき、大きな負担なく始めやすい点が特徴です。ただし、ローンはあくまで借金なので、毎月の返済も加味したうえでどれくらいの利益を得られるか、きちんと資金計画を立てる必要があります。
ローンを組むことに抵抗がある方は、次章で紹介する「COZUCHI」のように、少額から不動産投資ができるサービスを活用するとよいでしょう。
「COZUCHI」で老後への備えを始めよう!
少額からコツコツと老後への備えを始めたい方は、不動産投資クラウドファンディングサービスの「COZUCHI」を活用してはいかがでしょうか。
先述のとおり、COZUCHIは少額から不動産投資が可能です。COZUCHIには、短期で売却益の獲得を狙う「短期運用型」と、中長期で定期的な配当を狙う「中長期運用型」があり、前者は1万円から、後者は10万円から投資ができます。
また、投資したあとはプロに任せてほったらかしでOKなので、資産運用の初心者の方でも不安や手間なく運用できるでしょう。換金時を除き、手数料がかからない点もメリットです。
COZUCHIについてさらに詳しく知りたい方は、以下のホームページをご覧ください。
また、お問い合わせや会員登録については、以下のページにお進みください。
まとめ
日本年金機構が発行する「ねんきん定期便」は以下のように、対象者の年齢・年代によって形式や記載内容が異なります。
・50歳未満の方へ向けたハガキのねんきん定期便
・50歳以上の方へ向けたハガキのねんきん定期便
・35歳・45歳・59歳の方へ向けた封書のねんきん定期便
必要に応じてねんきんネットも活用し、年金の加入状況や将来受け取れる年金の見込額などを定期的に確認しましょう。
また、将来の年金に不安がある方は、不動産投資で資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。不動産投資クラウドファンディング「COZUCHI」なら、投資を始めるために多額の自己資金を用意したり、ローンを組んだりする必要なく、さまざまな不動産へ手軽に投資できます。
早い段階から備えを始め、安心して暮らせる老後を目指しましょう。
【監修者】
名前:金子 賢司
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信している。
保有資格:CFP