現物不動産投資の始め方とは?基本的な8つのステップについて解説
2023年08月25日
現物不動産投資は、安定した収入を得られる、年金の代わりになるといったメリットがあるため、副業として人気が高い投資方法です。ただ、実践にあたって「何から始めるべきかわからない」など、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
現物不動産投資で結果を出したいなら、まずは基本的な流れや要領を押さえたうえで、物件を選ぶことが大切です。
この記事では、現物不動産投資の基礎知識を踏まえつつ、現物不動産投資の始め方として基本的な8つのステップを解説します。
そもそも「現物不動産投資」とは?
現物不動産投資とは、マンションや一戸建てといった投資用物件を購入し、それを運用することで利益を得る投資方法です。株やFXより値動きの幅が小さいうえ、日々の業務は管理会社に任せられるので、初心者でも比較的取り組みやすいといえます。
現物不動産投資における利益は、物件を貸すことで得られる家賃収入「インカムゲイン」と、物件を高く売ることで得られる売却益「キャピタルゲイン」の2種類です。バブル景気の頃はキャピタルゲインで莫大な利益を上げる方もいましたが、現在は物件を第三者に貸してインカムゲインを狙う方法が主流となっています。
インカムゲインを目的とする不動産投資では、一度に得られる利益こそ少ないものの、長期的に安定した収入が見込めるため、低リスクで運用できることが魅力です。
現物不動産投資を始めるなら資金はいくら必要?
現物不動産投資を始める場合、最低でも数千万円クラスの資金が必要だと思われがちです。しかし、不動産投資ローンを利用すれば、物件価格の15~30%程度で投資用物件を購入できるので、大幅に初期費用を抑えられます。
また、フルローンなら頭金なしで購入代金をすべて融資で賄えるため、元手なしでも不動産投資を始めることが可能です。ただし、フルローンには、利息が上がって利回りが下がる、毎月の返済金額が増えるといったデメリットもあるので注意しましょう。
現物不動産投資の種類
現物不動産投資には、大きく分けると「一棟投資」「区分投資」「戸建て投資」の3種類があります。
一棟投資とは、マンションやアパートを1棟まるごと購入し、各部屋を賃貸に出す方法です。多くの入居者から家賃収入を得られるので、大きな利益が期待できるうえ、空室リスクに強いというメリットがあります。一方、デメリットは、初期費用や維持管理費の高さです。
区分投資とは、マンションの1部屋だけ購入して賃貸に出す方法です。他の方法に比べると初期費用が安く、運用自体の手間もかかりにくいので、初心者に最もおすすめできます。ただし、入居者がいないと家賃収入はゼロになってしまうため、空室リスクは大きいといえるでしょう。
戸建て投資とは、一戸建てを購入して賃貸に出す方法です。長期間住み続けてもらえる可能性が高く、土地ごと所有するのでリフォームなどがしやすいというメリットもあります。しかし、マンションやアパートより物件数が少ないため、理想の物件を見つけることは簡単ではありません。
【現物不動産投資の始め方】基本的な8つのステップ
現物不動産投資では、さまざまな準備や手続きを経て、初めてスムーズに運用できるようになります。物件選びや売買契約の締結を性急に行なってしまうと、大きな損失や負担が生じかねません。
そこで、現物不動産投資における基本的な8つのステップについて解説します。
1.目標を設定する
不動産投資を始めるにあたって、最初にやるべきことは目標設定です。物件の種類や価格、自分が用意できる資金などにより、現物不動産投資の内容は大きく変わりますが、目標があいまいだと計画的に進行できません。
「何のために」「いつまでに」「いくら稼ぎたいか」といった点を踏まえつつ、「老後の備えとして月15万は稼ぎたい」など具体的な目標に落とし込むことが大切です。目標が明確であれば、投資計画の立案や物件選びもスムーズに進めやすくなります。
2.不動産投資のことを勉強する
現物不動産投資では、普段聞き慣れない言葉がよく登場します。「実質利回り」「レバレッジ」「瑕疵担保責任」といったものが代表例です。
現物不動産投資を始める場合、物件選び・ローン審査・収支計算・売買契約など、さまざまなタスクに取り組まなければなりません。そのため、不動産の知識はもちろん、法律・金融・税金などの知識も必要不可欠です。言葉の意味がわからないまま、あるいは解釈を間違えたまま進行すると、取り返しのつかない事態に陥る可能性もあります。
きちんと利益を出したいなら、書籍・セミナー・インターネットなどでしっかり勉強しておくことが大切です。まずは書籍やインターネットで基礎を固めてから、プロが講師を務めるセミナーや講演会に参加すると、さらに理解を深めやすくなります。
3.不動産会社に相談する
目標設定や勉強が終わったら、次は現物不動産投資の手続きや進行を不動産会社に相談しましょう。初心者にとって利益が見込める投資用物件を探したり、物件の性質やリスクを見極めたりすることは困難です。
不動産会社のサポートがあれば、物件選びや融資の際に的確なアドバイスを受けられるほか、一般公開されていない良質な物件情報を教えてもらえる可能性もあります。疑問や不安についても相談できるため、現物不動産投資の心強いパートナーとなるでしょう。
ただし、不動産会社によって得意な物件やサービス内容は異なるので、事前にホームページで確認したり、実際に問い合わせて話を聞いたりする必要があります。
また、不動産会社によって仕事の質は異なるため、信頼できる会社を選ぶことも大切です。実績や口コミの内容、問い合わせに対する回答内容などに基づいて判断しましょう。
4.投資用物件を選ぶ
現物不動産投資が成功するかどうかは、物件選びにかかっているといっても過言ではありません。購入した投資用物件次第では、利益を得られず経費などの支出だけが発生する事態に陥る可能性もあります。
また、現物不動産投資では「利回り(投資金額に対する利益の割合)」が重要な指標ですが、「利回りが高い=優良物件」というわけでもありません。利回りが高い物件は、リフォーム前提で販売されていたり、入居ニーズが低かったりするなど、問題を抱えているケースも多いためです。
適切な投資用物件を選ぶには、築年数・立地条件・周辺環境・都市開発状況などもしっかり確認する必要があります。物件の利便性や将来性も含めて、多角的に検討することが大切です。ポータルサイトやチラシなど机上の情報だけで判断せず、実物を自分の目で確かめる現地調査も行ないましょう。
5.ローン審査を受ける
購入したい投資用物件が決まったら、次は金融機関で不動産投資ローンの審査を受けましょう。現物不動産投資に取り組んでいる方の多くはローンを利用しており、自己資金だけでの購入はレアケースです。
不動産投資ローンを提供している金融機関は、メガバンク・地方銀行・信用金庫・信用組合などが挙げられます。融資限度額や金利といった諸条件はそれぞれ異なりますが、どの金融機関でも審査を通過しなければ、融資を受けられません。審査基準となるポイントは「個人の属性(年収・勤務先・家族構成など)」と「物件の収益性」です。
また、不動産会社が提携している金融機関でローンを申し込めば、優遇措置が適用されるケースもあるので、事前に確認しておきましょう。
なお、ローンを利用する場合、頭金を用意しなければならない点にも注意が必要です。
6.投資用物件を購入する
ローンの審査を無事通過できたら、いよいよ投資用物件の購入です。物件を購入する際は、物件情報や契約内容が記載された「重要事項説明書」が不動産会社から送付されるため、きちんと確認しておきましょう。
また、重要事項に関して宅地建物取引士から直接説明も行なわれるので、しっかり話を聞く必要があります。もし疑問や不安が残っているなら、トラブルを未然に防げるよう徹底的に解消しておくことも大切です。
特に問題がなければ、売り主と売買契約を締結します。購入・契約の手続きでは、以下のような書類が必要です。
・買付証明書
・身分証明書(運転免許証・パスポートなど)
・印鑑登録証明書
・住民票
・登記事項証明書
・委任状(代理人がいる場合のみ)
書類に不備があると、物件の運用にも悪影響を与えかねないため、各種手続きの内容と併せて入念にチェックしておきましょう。
7.管理会社を選ぶ
賃貸物件を運用する場合、入居者募集・家賃徴収・共有部分の清掃・設備メンテナンスなど、さまざまな管理業務が発生します。これらの管理業務をすべて自分で対応するか、あるいは管理会社に委託するか選択しなければなりません。
副業として現物不動産投資に取り組む場合、自分で対応することは難しいため、管理会社に委託するケースが一般的です。ただし、管理会社にも良し悪しがあるので、実績や口コミをチェックしたうえで、信頼できる会社を選びましょう。
8.運用を開始する
物件の引き渡しや管理会社への委託が完了したら、運用開始です。入居者がいない場合、まずは広告を出してアピールしなければなりません。現在はインターネット上の広告が主流ですが、新聞広告やポスティングといった紙媒体の広告も有効です。
また、必要に応じて収支計画の見直しを行ないましょう。収支のバランスが悪いと、利益も下がりやすくなります。
現物不動産投資に取り組むなら、確定申告のやり方を確認しておくことも大切です。経費や減価償却費などを計上することで、所得税や住民税を抑えて節税できる可能性があります。
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まとめ
現物不動産投資には難しいイメージがあるかもしれませんが、目標設定から運用開始までの各ステップでやるべきことを把握すれば、スムーズに投資を行なうことができます。
また不動産投資クラウドファンディングというもっと気軽に不動産投資にチャレンジできるものもあり、初心者にもおすすめです。
【監修者】
名前:金子 賢司
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信している。
保有資格:CFP