アクティブ運用の特徴とは?パッシブ・インデックスとの違いやおすすめ投資サービスも紹介

2024年04月10日

近年では、コロナショックやウクライナ侵攻のように、常識を覆す世界レベルの社会変化が次々と起こることが増えています。こうしたなかで、投資に大きく関係する世界経済においても、先行きが見通せず予測困難な状況である「VUCA(ブーカ)の時代」に入ったといわれるようになりました。

このように厳しいVUCAの時代に投資を行ない高いリターンを得るためには、一体どのような方法を選べばよいのでしょうか。その選択肢の一つとして注目されているのが、「アクティブ運用」です。

この記事では、アクティブ運用の概要や2つの運用スタイル、メリット・デメリットを紹介します。

アクティブ運用とは?

アクティブ運用とは、投資信託において、株価の上昇が期待できる銘柄を厳選して投資を行ない、ベンチマークとなる市場インデックスを上回る成績を目指す運用方法です。

株式には値動きがあるため、毎日のように上昇と下落が繰り返されています。

こうしたなかでアクティブ運用の担当者(ファンドマネージャー)は、日々の値動きを追い続けるのではなく、中長期的な株価上昇を狙って“上昇する”と想定される銘柄を探し、選択や入れ替えを行なっています。

なお、アクティブ運用を行なう投資信託のことを、アクティブ・ファンドと呼びます。

アクティブ運用と対比されやすいパッシブ運用・インデックス運用

投資信託の方法には、アクティブ運用のほかにも種類があります。なかでも、アクティブ運用と対比されやすいのが、パッシブ運用とインデックス運用です。

パッシブ運用(パッシブ・ファンド)は、マーケット全体に連動する運用方法です。一方でインデックス運用(インデックス・ファンド)は、位置づけとしてはパッシブ運用の一種で、特定指数に連動することを目指す運用方法となります。

インデックス運用における“インデックス”とは、特定マーケットの動きをあらわす指標のことです。具体的には、不動産投資市場の動きを数値化したものや、市場全体の動向を数値化した債券指数・株価指数などもインデックスの一種になります。

TVのニュース番組などで紹介されることが多い以下のような株価指数も、代表的なインデックスです。

●日本の株式:日経平均株価(日経225、日経平均)、東証株価指数(TOPIX)など
●米国の株式:ナスダック総合指数、ダウ・ジョーンズ工業株価平均 (NYダウ、ダウ平均)、S&P500など

インデックス運用は、インデックス型やインデックス・ファンドと呼ばれることもあります。

アクティブ運用における2つの運用スタイル

アクティブ運用では、運用の前に組み入れ銘柄を選ぶ作業が必要です。選択時のアプローチ方法は、大きく分けて以下2つの種類があります。

トップダウン・アプローチ

トップダウン・アプローチは、物事を全体的に見渡す“マクロ的な視点”を用いた方法です。経済動向などの大局的な視点(マクロな視点)から入り、最終的には個別銘柄の選定というミクロな視点に移っていきます。

一般的なトップダウン・アプローチは、以下の流れで進めていきます。

1.経済動向(経済成長率、インフレ率、為替、金利など)のマクロ変数を分析・予測する
2.どのような国、地域、産業・業種分野が好調か(不調か)を分析・予測する
3.2で絞った産業・業種のなかで、個別銘柄を絞り込む

ボトムアップ・アプローチ

ボトムアップ・アプローチは、トップダウン・アプローチとは対極にある手法です。

ボトムアップ・アプローチの場合、各社の財務指標や業績などを細かく分析しながら対象銘柄の比較検討や抽出を行ない、その積み上げによってポートフォリオを構築していきます。

ボトムアップ・アプローチにおける代表的な選び方には、バリュー型とグロース型があります。

バリュー型とは、企業が持つ本来の価値や実力、利益水準に対して、現在の株価が割安と判断された銘柄をピックアップしていく手法です。バリュー投資と呼ばれることもあります。バリュー型では、株式における個別銘柄の代表的な指標であるPBR(株価純資産倍率)やPER(株価収益率)などの数値を用いて判断を行なっていきます。

一方でグロース型とは、成長率が平均より高い成長株をピックアップしていく手法です。グロース型の場合、「増収増益が続けば株価も上昇する」という考え方に基づき、高いリターン獲得を目指していきます。

アクティブ運用のメリット


アクティブ運用には、投資家にとって多くの効果やメリットがあります。各メリットを詳しく解説しましょう。

市場平均以上の利益が得られる可能性がある

アクティブ運用は、専門家がハイリスク・ハイリターンの商品にも投資を行なうことから、「攻め」の運用方法に位置づけられています。一方でインデックス運用は、「守り」の運用と呼ばれることが多いです。

アクティブ運用の場合、ファンドマネージャーの分析結果や策定した運用方針に基づき銘柄を厳選しているため、市場平均以上のパフォーマンスを目指します。

短期間でも資産を大きく増やせる可能性も高い

アクティブ運用は、パッシブ運用のように日々の値動きに連動するのではなく、つねにベンチマークを上回る投資効果を目指す運用方法です。

プロのファンドマネージャーの方針や分析に基づいて厳選・投資が行なわれていくため、場合によっては短期間で資産を大きく増やせる可能性もあります。したがって、アクティブ運用は、早く大きな利益を上げたい場合にも選択肢の一つになるでしょう。

豊富な銘柄から理念・方針に合うものを選択できる

アクティブ運用は、豊富な銘柄のなかから投資対象を選べる点も魅力です。2023年10月現在では、社会的に注目度の高い以下のようなテーマから銘柄を選ぶ「テーマ型」も人気となっています。

●カーボンニュートラル
●5G(次世代通信)
●AI(人工知能)
●Fintech(フィンテック)
●DX(デジタル・トランスフォーメーション)
●サイバーセキュリティ など

テーマ型の場合、投資家の理念や価値観に合う分野・企業への投資も可能です。例えば、カーボンニュートラルに高い関心を持つ方の場合、温室効果ガス排出量ゼロ活動に取り組む以下のような企業を選ぶことで、カーボンニュートラル全般の応援につながります。

●クリーンエネルギーによる発電や供給、蓄電に関わる企業
●温室効果ガスの排出が少ない自動車やバス、トラックに関わる企業
●二酸化炭素を吸収する森林再生に関わる企業 など

アクティブ運用のデメリット

アクティブ運用にも、以下のようなデメリットがあります。

コストが相対的に高めである

アクティブ運用では、ファンドマネージャーがベンチマークを上回るように分析・戦略の策定などを行ないます。そのため、パッシブ運用と比べて多くの人件費が必要となるのが一般的です。

アクティブ運用は、パッシブ運用のように買い付け時の手数料を無料とする「ノーロード」のファンドも出てきましたが、アクティブ運用の手数料は、場合によっては3%を超えることもあります。

こうした特徴から、アクティブ運用はパッシブ運用と比べて相対的にコストが高くなりがちとされています。

運用担当者の力量に左右される

アクティブ運用ではファンドマネージャーが分析や方針の立案を行なうため、どれだけ成果が出るかは担当者の腕やスキルに左右されます。つまり、運用を行なうファンドマネージャーの腕が悪ければ、市場平均を下回る結果になる可能性もあるということです。

したがって、アクティブ運用で高いリターンを出すためには、過去の運用成績やシャープレシオ(※)を運用報告書でチェックすることも大切になります。

※シャープレシオとは、運用で見越したリスクに見合うリターンが上がっているか測る指標のこと

また、日本ではまだ情報が少ない実情があるものの、可能であれば、ファンドマネージャーがどういう人物でどういう考え方を持っているのかを知ることも大切でしょう。

ハイリスクである

アクティブ運用は、ここまで解説したとおり、コストが高めでファンドマネージャーの腕に左右される運用方法です。

また、パッシブ運用と比べて組み入れ銘柄が少ない集中投資であるため、上がるときの“上昇率”と下がるときの“下落率”が高くなる傾向にあります。

こうした特徴から、アクティブ運用はパッシブ運用と比べてリスクが高い「ハイリスク・ハイリターンの手法」という位置づけになります。

つねに中長期的な株価上昇を狙うため、短期的に見れば高い振れ幅から安定感が低いと感じることもあるかもしれません。

中長期的な運用なら不動産投資クラウドファンディングの「COZUCHI」もおすすめ

資産形成を目的とする投資信託の場合、アクティブ運用のようなハイリスク・ハイリターンな運用では少しリスクが高くなります。そのため、中長期の資産形成を目的とする場合、リスクを分散する投資も必要です。

そこでおすすめしたいのが、ミドルリスク・ミドルリターンな運用の選択肢の一つとなる不動産投資クラウドファンディングというものです。これから不動産投資クラウドファンディングを始めたい初心者の方には、「COZUCHI」がおすすめです。

ここでは、「COZUCHI」の特徴を紹介しましょう。

不動産投資クラウドファンディング「COZUCHI」とは

不動産投資クラウドファンディングとは、不動産を対象とする事業に複数の人が共同で投資をする仕組みです。

COZUCHIの短期運用型は、匿名組合型の不動産投資クラウドファンディングです。短期運用型では、インターネット上で投資家を募り、運営会社が不動産投資事業を行ないます。不動産の運用利益(売却利益・賃料)は、投資家に還元される仕組みです。

COZUCHIの短期運用型の場合、投資家が実際に不動産を所有することはありません。そのため、短期運用型は、ファンドに投資をして分配金を受け取るところが、アクティブ運用のところで紹介した投資信託や株式投資などの金融投資と似ているシステムになります。

また、不動産投資クラウドファンディングは購入後の値動きはなく、商品によっては値動きの変動が大きいアクティブ運用とはまた違った、新たなポートフォリオの選択肢にもなってきます。

「COZUCHI」で不動産投資を行なうメリット

COZUCHIの短期運用型は、1万円から投資が可能です。また、不動産の管理や手続きはすべて運営会社側で行なうため、初心者でも始めやすいシステムになります。

短期運用型の場合、原則24時間365日いつでも買取申込が可能となり、急な入り用にも対応できます。(買取申込による換金手続きの場合手数料がかかります。資金化まで一定期間の時間がかかります。)

なお、COZUCHIでは、配当の利回りに上限を設けていません。そのため、投資家に公平な利益分配を行なっています。また、投資家の元本と分配金の安全性を高める優先劣後方式を採用しているため、リスクの最小化を目指しながら、想定よりも高い利回りも期待できる商品設計を目指しています。

 
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まとめ

アクティブ運用は、プロのファンドマネージャーが商品分析や厳選を行ない、中長期に見て高いリターンが期待できる「攻め」の運用方法です。

ただし、ファンドマネージャーの腕に左右されたりコストが多くかかったりするなどのハイリスク・ハイリターンの側面もあることから、投資初心者にとっては敷居が高い存在でもあります。

「少額から投資を始めてみたい」「なるべく値動きの幅が少ない投資を行いたい」といった方には、不動産クラウドファンディング「COZUCHI」もおすすめです。「COZUCHI」について詳しく知りたい方は、ぜひ以下のページをご確認ください。

COZUCHIのホームページはこちら

【監修者】

氏名:赤上 直紀(あかがみ・なおき)
保有資格:1級ファイナンシャル・プランニング技能士
主なキャリア:元銀行員。資産運用やローンを通じて、多くのお客様のライフプランニングに携わる。現在は、編集者として金融機関を中心に、ウェブコンテンツの編集・執筆業務を行う。