不動産投資ローンの金利の仕組みとは?住宅ローンとの違いや安く融資を受けるポイントを解説

2023年07月31日

不動産投資は、中長期で安定した収益確保のために多くの人が挑戦している事業です。一般的に、不動産投資には膨大な資金が必要であり、資金調達に不動産投資ローンを利用するケースが多いでしょう。不動産投資ローンにはリスクもあるため、仕組みを知り、慎重な資金計画のうえで利用することが大切です。

そこでこの記事では、不動産投資ローンの基本知識から、できるだけ低金利で融資を受けるコツまで解説します。

不動産投資ローンと住宅ローンの違い

不動産投資ローンは、一般の住宅ローンとはいくつか異なる点があります。まず、不動産投資ローンは、住宅ローンと比べて金利が高いのが特徴です。これは、不動産投資用の物件は収益を生み出す事業用の資産であり、リスクの大きさが住宅ローンと異なるからです。住宅ローンは、住宅用物件の購入に特化しているため、不動産投資用の物件を購入することはできません。

また、不動産投資ローンは事業用のローンなので、事業の信頼性や借主の属性が重視され、審査基準は住宅ローンより厳しい傾向です。事業や借主の信頼性が高い場合や、物件の立地など条件が良い場合は、低い金利で融資を受けられる一方で、信頼性や属性が低い場合は、審査に通らないこともありえるでしょう。

変動金利と固定金利

ローンには、変動金利と固定金利の2つの金利方式があります。不動産投資ローンを選ぶ際には、それぞれのメリット・デメリットを比較して、自分に合った金利方式を選びましょう。ここでは、変動金利と固定金利の違いを解説します。

変動金利

変動金利とは、基準金利に基づいて、年に2回程度金利が変動する金利方式です。不動産投資ローンにおいては、固定金利よりも変動金利のほうが多く取り扱われています。変動金利は、固定金利よりも金利が低いことが多く、そのため返済額が低くなる可能性があります。将来にわたって金利が上昇しない場合には、固定金利よりも返済総額を抑えられるでしょう。

固定金利

固定金利とは、契約時の金利のまま変動しない金利方式です。不動産投資ローンでは取り扱う金融機関は少ない傾向にあります。

固定金利のメリットは、金利が変動しないことによって、将来の金利上昇に対するリスクを回避できることです。変動金利と比較して、ローン契約時の金利が高く設定されている点はデメリットですが、将来の金利上昇が予測される場合などは、固定金利が有利となることがあります。

ただし、逆に契約期間中に基準金利が下がった場合、固定金利はその恩恵を受けることができません。

不動産投資ローンの金融機関ごとの金利相場

不動産投資ローンを扱う金融機関には、いくつか種類があります。以下では、金融機関ごとの金利相場や融資の特徴を解説します。

都市銀行

都市銀行の不動産投資ローンは、地方銀行と比べて金利が低めで、返済期間も長めの傾向です。ただ、担保や返済能力の評価には厳しい傾向にあるでしょう。

都市銀行は全国に支店があることから、遠隔地にある物件も購入しやすいというメリットがあります。金利の相場は、1%前後です。

地方銀行

地方銀行の不動産投資ローンは、銀行によって融資に積極的な銀行とそうでないところの差が激しいという特徴があります。不動産投資ローンに積極的でない銀行の場合、物件を購入できるエリアが制限されるケースもあるでしょう。

金利は銀行によってまちまちですが、一般的には都市銀行に比べてやや高めに設定されており、1%半ば~4%半ばと幅があります。ただし、比較的長期の借り入れが可能な点や、都市銀行よりも審査基準が厳しくない点はメリットです。

信用金庫・信用組合

信用金庫・信用組合は、都市銀行や地方銀行に比べて、地域に密着している金融機関です。営利目的ではなく、地域社会の発展を重視して運営されており、中小企業や個人との取引が多いという特徴があります。

信用金庫・信用組合の金利は、ほぼ地方銀行並みで2%半ば程度であることが多いでしょう。

ただ、信用金庫・信用組合は地域に根差した金融機関であるため、融資を受けられるエリアや対象者は限定されています。また、融資を受けられる条件も金融機関によって異なるため、直接その金融機関に確認が必要です。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、国が出資する金融機関であり、民間金融機関による金融の補完を目的として融資を行なっています。低金利なのが特徴で、取り扱う金利は固定金利のみの1.2~1.9%程度です。

日本政策金融公庫では、属性や物件よりも事業性を重視するため、他の銀行では借り入れできない場合でも、日本政策金融公庫なら融資を受けられる場合もあります。

ただし、融資に際して必ず本人が交渉を行なう必要がある点には注意しましょう。一般的に、金融機関に不動産投資ローンを申し込む場合、不動産業者に交渉の代行を依頼することも可能です。一方で、日本政策金融公庫を利用する場合は、投資を行なう方が自分で動く必要があります。

不動産投資ローンの金利の決まり方

不動産投資ローンの金利は、融資を受ける借り手の「属性」と、融資対象となる「物件」によって決まります。それぞれの要素について、金利の決まり方への影響について説明します。

属性

借り手の属性には、職業、収入、家族構成、金融資産などが含まれます。これらの属性は、金利決定の基準となる「与信(ローン完済に関する信用)」に関係します。

属性のなかでも特に重要視されるのが、借り手の職業です。安定した職業に就いている場合は返済能力が高いと判断され、融資を受けやすく、金利も比較的低くなる傾向にあります。

一方で、自営業などの職業は不安定とみなされることが多く、返済能力が低いと判断されるため、融資を受けにくかったり高い金利で融資を受けたりすることになります。

物件

物件の収益性(安定した収入を得られるか)と担保価値(融資額に見合った価値があるか)も、不動産投資ローンの金利を決定するうえで重要な要素です。これは、万が一ローンを返済できなくなった場合、物件を売却して債権を回収するためです。

特に影響する要素は、築年数、立地などです。例えば、駅の近くなど立地条件が良く需要が高い物件や、新築物件などの場合は、比較的低い金利での融資を受けられるでしょう。

不動産投資ローンを低金利で借りるポイント

不動産投資ローンは、さまざまな条件によって融資を受けられるかが決まるのはもちろん、金利も変わってきます。ここでは、できるだけ低金利で借りるためのポイントを解説します。

ノウハウをもつ不動産会社を利用する

不動産投資用の物件購入の際は、不動産投資に精通している不動産会社の利用がおすすめです。ノウハウを持った不動産会社の場合、取引状況によっては、同じ金融機関でも他社より金利が有利になることがあるでしょう。また、不動産会社が特別条件のローンを取り扱っている場合や、金利引き下げの交渉を行なってくれる場合もあります。

ただし、提携ローンがあるかは不動産会社によって異なるため、取引銀行について最初に質問しておくのがおすすめです。

物件を選ぶ

不動産投資ローンを低金利で借りるためには、物件の収益性などを踏まえた物件選びが重要です。例えば、木造アパートよりもRC構造のマンションのほうが、耐用年数が長く中古の売買が活発であることなどから、低金利での融資を受けやすいでしょう。

ほかにも、立地が良い場合や新築の場合も有利です。物件を慎重に選ぶことは、低金利での不動産投資ローンの借り入れにつながります。

属性を上げる

不動産投資ローンの金利決定には、物件のほかに、借主自身の属性も大きな影響を与えます。年収を上げる、勤続年数を重ねる、信用のある上場企業へ転職するなどによって属性を上げると、低金利で融資を受けやすくなるでしょう。

ただし、年収や勤続年数の向上はすぐに実現できるものではありません。そのため、直近でできる対策として、カードローンなどの借金があれば返済しておくのも一つの手です。また、融資を受けたい金融機関で融資を受けて返済実績を作っておくのも、返済能力の証明になり有効と考えられます。

頭金を用意する

金融機関にとって融資額が少ないほどリスクが低くなるため、頭金を用意することで、より低い金利で融資を受けられるようになります。具体的には、物件価格の10~20%を用意できれば利用できる金融機関の選択肢も広がり、金利が下がることもあるでしょう。

頭金は、多く用意するほどローンの返済期間が短くなるため、利息負担も減ります。ただし、修繕費など緊急の場合に備え、手持ちの資金も必要であるため、必ずしも頭金を多くすれば良いとは限りません。頭金をどの程度用意するかは不動産会社と相談するとよいでしょう。

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多くの場合、不動産投資を始めるにあたっては、ローンによる借り入れが必要となります。ただ、ローンは将来的にさまざまなリスクにより返済が苦しくなる可能性もあるため、十分な考慮が必要であり、敷居が高いと感じる方も多いでしょう。その点、「COZUCHI」であれば、1万円から不動産投資が可能であり、不動産投資ローンを組む必要がありません。

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まとめ

不動産投資ローンは、不動産投資を始めるうえで必要な資金を調達する方法の一つです。しかし、ローン返済にはリスクが存在するうえ、一般の住宅ローンとは異なり金利が高い点などには注意しましょう。不動産投資ローンを利用する際は、ノウハウを持った不動産会社を利用するほか、物件選びや借主の属性向上にも気を配る必要があります。物件の収益性や今後の金利リスク、自身のリスク許容度を考慮しながら、適切な投資スタイルを選びましょう。

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【監修者】

名前:金子 賢司
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信している。
保有資格:CFP